Nishika AI News Letter - Issue #47
「これは売れる」という本を読者による読まれ方をAIが分析して選抜し、有償書籍化するスタートアップが注目です。面白い取り組みであるという点だけでなく、AIが正解とみなされたものから学習し予測結果を出力している大前提は近年変わっていない中で、「売れる本とは何か」という価値観が画一化され新たなスタイルの書籍の出現を阻害することにならないか、という目線でも注目したいところです。
Promotion
Nishikaがデータ分析コンペティションを通じて蓄積した画像検索AIに関する知見をもとに開発した、最高水準の精度を誇るEC向け画像検索AI「Nishika Image Finder」をリリースいたしました!
約50万件の商品をお持ちのあるEC事業者様のデータを活用した検証にて、MRR (Mean Reciprocal Rank), Recallのいずれの指標でも、GoogleのVision API Product Searchの水準を10ポイント近く上回りました。
AI News Letterでは各社の提供する最先端AIをご紹介し続けていますが、News Letter中でも何度か取り上げている、音声認識AI OpenAI Whisperを搭載したソフトウェア “SecureMemo” をリリースいたしました!
Whisperを搭載・チューニングし、名実ともに世界最高水準の精度を示しながら、オンプレミス・オフライン環境で利用可能でありセキュアな用途に有用な点が特徴です。
ChatGPTの使い方について、とても追いきれないほどの速さで日々報告がされる中、結局ビジネスで使える使い方は何なのか?とお考えの企業の皆様向けに、ChatGPT研修を提供することとしました!
ChatGPTの基本原理から、有用性だけではなく把握しておくべき危険性、業務で効果を生み出す活用方法までお伝えした上で、ワークショップ形式でお客様自身にとって有益なChatGPTの使い方を編み出すプログラムです。
弊社が実際に日々行なっている活用方法をお伝えしたり、コンペを通じて蓄積した危険性に関する知見をお伝えするなど、弊社独自の実践的コンテンツとなっております。
ご関心あれば、是非お声がけください!
Application
アルゴリズム分析で「売れる本」量産、83億円調達のAI出版社日本上陸へ
アマチュア作家が小説を投稿、公開できる無料プラットフォームを提供するスタートアップInkitt(インキット)は、Inkittに掲載された小説の読者による読まれ方を分析し、ヒットセラーになりそうな小説を予測・選定。その後、別に運営する有料アプリGalatea(ガラテア)で正式に公開するというサイクルで、書籍を発行している。また、ストーリー展開のABテストをして読者の反応を見るといった機能も実装。
AIによる契約書作成・審査サービスが違法でないことが法務省から実質的に通達された。弁護士ドットコムは早速プレスリリースを出し、安心してリーガルテックビジネスを展開可能になったことを受け、新領域の事業開発開始を宣言した。
Technology
Better Zero-Shot Reasoning with Role-Play Prompting
LLMの性能を向上させるために「〇〇として振る舞ってください」といったプロンプトを与えるのが有効であることは経験則として知られているが、このロールプレイプロンプトの効果に関する研究が発表された。多くのデータセットで、Zero ShotのロールプレイプロンプトがLLMの性能を向上させることが示されている。
Separate Anything You Describe
様々な音声が混ざる音声データから、特定の音を分離する技術を開発したという内容。楽器の音声に限って分離するなどは従来も可能だったが、自然言語で「犬の声を抽出して欲しい」と投げると犬の声だけを抽出してくれるといった、ドメインを限定しないオープンドメインなクエリに対する音声抽出において高い性能を示したのが特徴。
Editor Picks
Nvidia GPU shortage is ‘top gossip’ of Silicon Valley
生成AIの流行に伴ってGPUの供給不足が続いており、NVIDIAが新たに提供を開始したGPU H100も十分な生産量がないという話。もともと33,000ドル程度で販売されていた価格も、eBayでは中古品が40,000ドルから51,000ドルとなっているとのこと。NVIDIAの競合であるAMDの提供するGPUにも注目が集まっている。