Nishika AI News Letter - Issue #41
Claude(元OpenAI研究者が設立、Googleが支援するAI企業AnthropicのLLM), Bard(GoogleのLLM)、さらに日本のサイバーエージェントによる日本語LLMと、GPTの競合となるLLMが続々と発表されています。特にAnthropicはその出自もあってOpenAIとの対決姿勢を鮮明にしており、OpenAIとの健全な競争によってLLMの精度がさらに上がっていくことが期待されます。
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ChatGPTの使い方について、とても追いきれないほどの速さで日々報告がされる中、結局ビジネスで使える使い方は何なのか?とお考えの企業の皆様向けに、ChatGPT研修を提供することとしました!
ChatGPTの基本原理から、有用性だけではなく把握しておくべき危険性、業務で効果を生み出す活用方法までお伝えした上で、ワークショップ形式でお客様自身にとって有益なChatGPTの使い方を編み出すプログラムです。
弊社が実際に日々行なっている活用方法をお伝えしたり、コンペを通じて蓄積した危険性に関する知見をお伝えするなど、弊社独自の実践的コンテンツとなっております。
ご関心あれば、是非お声がけください!
AI News Letterでは各社の提供する最先端AIをご紹介し続けていますが、News Letter中でも何度か取り上げている、音声認識AI OpenAI Whisperを搭載したソフトウェア “SecureMemo” をリリースいたしました!
Whisperを搭載・チューニングし、名実ともに世界最高水準の精度を示しながら、オンプレミス・オフライン環境で利用可能でありセキュアな用途に有用な点が特徴です。
Application
サイバーエージェント、最大68億パラメータの日本語LLM(大規模言語モデル)を一般公開 ―オープンなデータで学習した商用利用可能なモデルを提供―
サイバーエージェントが日本語コーパスのみから学習した大規模言語モデルを発表。68億というパラメータサイズは日本語LLMとしては最大。ちなみにほぼ同時期にrinnaからも36億パラメータの日本語LLMが出ている。
日本企業からこのような取り組みが出てくるのは素晴らしいし、ビジネスとしてpayするかどうかは現時点では度外視していると思うので、それを許容した企業としての姿勢も素晴らしいところ。実用的には、GPT-4と違ってオフラインで利用できる点が最大の魅力。
Introducing the ChatGPT app for iOS
OpenAIによる公式のChatGPTのiOSアプリがリリース。日本での利用はまだだが、音声認識AI Whisperも組み込んでおり、声でのインプットも可能とのこと。
日本初の挑戦〜食べログによるChatGPTプラグイン開発の舞台裏
日本初のChatGPT Pluginとなった食べログの開発舞台裏。現状では食べログ本サイト/appから探す・予約する方が楽だが(開発の積み上げが違うのだから当たり前)、今後に期待。
OpenAIの競合となるAnthropicが100k token(英語で約75000語)を入力できるLLMを発表。GPT-4は32kであり、約3倍。
どうやら得意不得意なタスクがあるようだが、超長文のテキストを入力して要約させる、といった用途では使えるアウトプットが手に入る。
Googleの提供するLLM Bardの日本語版が提供開始。答えられない質問には答えられないと回答するなど、ChatGPTのような自由自在な回答という挙動は期待できないが、(少なくとも今は)レスポンスがChatGPTより圧倒的に速いという強みがある。
Technology
悪のChatGPT?ダークウェブのデータだけで訓練された大規模言語モデル「DarkBERT」が発表
ダークウェブのデータだけで学習されたLLM、DarkBERTを開発したというニュース。ダークウェブはGoogleなどの検索エンジンによるクロールを意図的に回避しているインターネットの領域。DarkBERTのようなものがあれば、犯罪者間でのコミュニケーションにのみ使われる隠語の意味を推定することができ、犯罪捜査に役立ちそう。
Editor Picks
Birth of a Salesman: OpenAI Sheds Its Lab Coat to Seek Big Deals
OpenAIにビジネスサイドから焦点を当てたニュース。特定企業向けにGPT-4 APIへのアクセス権を販売していた。ChatGPTを使って教育用チャットボットを駆動するKhan Academy、財務文書を照会するMorgan Stanley、Eメール作成、販売データ分析、顧客のフィードバック要約を行うEinstein GPTを動かすSalesforceなどが対象。アクセス権の価格は、年間契約でGPT-3.5は26.4万ドル、現在のGPT-4(32k token)は158.4万ドル。
publicに利用可能なGPT-4 APIはレイテンシーが安定しない欠点があるので、このような形でのサービスはいずれ日本企業にも提供して欲しいところ。その頃に価格はどうなっているか。。。