Nishika AI News Letter - Issue #38
弊社で開催していたChatGPTコンペが終了しました。コンペはChatGPTの誤った回答を共有し学びとするのがモチベーションでしたが、「こうすれば正しい回答を返してくれる」というコメントも付き、大変盛り上がりました。公式には2021年9月までのデータしか学習していないとされているにも関わらず、現在の首相が岸田文雄であることを回答できたので問い詰めたところ、実は追加で学習をしていると答えた、という例など、なかなか面白い発見が投稿されました。
このように弊社もユーザーさんと一緒にChatGPTをこねくり回す日々を過ごしていますが、実は我々の持っている活用方法の知見(例えばこちら)は多くのビジネスパーソンにとって一般的ではないのでは?という仮説から、ChatGPT研修を提供することとしました。研究者でもポテンシャルの底が見えないというChatGPT、企業の皆様とともに有用な使い方を発掘していきたいところです。
生成系AIブームの最中、Stable Diffusionによる画像生成で一世を風靡したStability AIが倒産のリスクにあるとの記事も。明らかに世界を変えている生成系AIの技術ですが、巨大モデルの学習・維持には多大な費用がかかる中、どこまで可能性があり、突っ込んで良いのか、誰にも見えていない状況です。
Promotion
ChatGPTの使い方について、とても追いきれないほどの速さで日々報告がされる中、結局ビジネスで使える使い方は何なのか?とお考えの企業の皆様向けに、ChatGPT研修を提供することとしました!
ChatGPTの基本原理から、有用性だけではなく把握しておくべき危険性、業務で効果を生み出す活用方法までお伝えした上で、ワークショップ形式でお客様自身にとって有益なChatGPTの使い方を編み出すプログラムです。
弊社が実際に日々行なっている活用方法をお伝えしたり、コンペを通じて蓄積した危険性に関する知見をお伝えするなど、弊社独自の実践的コンテンツとなっております。
ご関心あれば、是非お声がけください!
AI News Letterでは各社の提供する最先端AIをご紹介し続けていますが、News Letter中でも何度か取り上げている、音声認識AI OpenAI Whisperを搭載したソフトウェア “SecureMemo” をリリースいたしました!
Whisperを搭載・チューニングし、名実ともに世界最高水準の精度を示しながら、オンプレミス・オフライン環境で利用可能でありセキュアな用途に有用な点が特徴です。
Application
サイバーエージェント、ChatGPTを広告運用に活用‐約7万時間の削減
まずは社内コミュニケーションの補助を中心に、23万時間の業務時間のうち30%の削減を目指すとのこと。
注目すべきは「モデルの学習には用いられないと明記されているAPI連携のみを利用、かつ顧客情報を含まない形で運用を行うなど、規約変更やアップデート情報といった最新の動向とリスク対応策を踏まえた上で取り組みを設計していく」点で、有用性とセキュリティのバランスの良い妥結点を探る動きが参考になりそうです。
ChatGPTが契約書の修正文案を作成 法務SaaSのLegalForceにLLM活用の新機能
契約書レビューAIサービスLegalForce上で、LLMを活用した契約書修正案提案機能を実装する方針とのこと。GPTはreferenceが不正確であったり古かったりするのが弱点である中、どのように実装するのか興味深い。
細かいところで、OpenAIのAPIとAzureのAPIの差分(送信したデータの用途)を考慮して利用するAPIを決定した点も参考になります。
ChatGPTにマインドマップを作ってもらったら理解速度が爆速になる件
ChatGPTの面白い活用用途。ChatGPTが従来技術と比べて圧倒的にパフォーマンスを発揮する用途の1つが要約ですが、マインドマップという形でまとめるのにも長けている模様。
Open-source AI: LAION proposes to openly replicate GPT-4 – a public call
非営利団体LAIONが、GPT-4同等のAIについてオープンソースで開発することを提案。
RWKVなど自宅PCでも動かせるLLMも公開されている中で、誰もが手元で使えるLLMを求める声自体は大きい。しかしGPT-4同等となるとどのくらいのモデルサイズになるのか。。。
Technology
Introducing Segment Anything: Working toward the first foundation model for image segmentation
新しい画像セグメンテーションモデル、Segment Anything Model (SAM)。写真や動画の構成要素をワンクリックで自動的に認識して分割。その後自在に加工できる。LLMの影に隠れてしまっているがものすごい技術進捗。
「AI多すぎ、何使えばいいか分からない……」を解決するAI「HuggingGPT」
文章入力だけで、適切な機械学習モデルを自動選択
ユーザーが行いたいタスクを入力すると、GPTが適切な機械学習手法を提案してくれる。ソースコードを見てみると、以下のようにプロンプトがガリガリ書いてあって、新時代のソースコードという感じがする。
tprompt:
...
choose_model: >-
#2 Model Selection Stage: Given the user request and the parsed tasks, the AI assistant helps the user to select a suitable model from a list of models to process the user request. The assistant should focus more on the description of the model and find the model that has the most potential to solve requests and tasks. Also, prefer models with local inference endpoints for speed and stability.
...
Editor Picks
THE COMPANY BEHIND STABLE DIFFUSION APPEARS TO BE AT RISK OF GOING UNDER
Stable Diffusionを開発した Stability AI社が倒産の危機。昨年1億ドルを調達したが既にかなりの部分を使ってしまっていて、次の資金調達ラウンドが不透明な状況にあるとのこと。